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今期も真菜子はブログ担当です。

2024

0509
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2007

0524

【ギュス様の書簡3日目】

(非常に達筆な草書体で記されている…)


まったく歳というものは人を腐らせるものだ。

日本を発つ前に影千家の頭目のクソジジイどもが俺様に言った言葉がある。

 

『利仇!なんとしてでも宝玉を手に入れるのだ!さすれば我が影千家の再興が…』

 

くだらない。くだらなさ過ぎる。


あらゆる願いを叶える宝玉などという胡散臭い噂をまともに信じ込み、
それに棺桶に片足突っ込んでいるような傍流の未来を託そうとするとはな。


さすがにこの言葉を耳にしたときは、大声で笑い飛ばすしかなかった。


クソ開祖の利休が、千家が、国の政権に深く関わっていた時代、いわゆる黄金期とやらは
軽く見積もっても500年も過去の話。しかも実質的には利休一人だけのことだ。

それを、だ。

たかが数十年の栄華の時期を未だに伝説のように語り継ぎ、
今でもまだ再び表舞台に立てるなどと考えている輩がこの世に居ようとは、

しかもそれが影千家の頭目とあろう者だとは、まさか思いもよるまい。

 

俺様の高らかな笑い声に随分憤慨して『おられた』ようだが、
そう思うなら俺様などを送り込まずに、ご自分でお宝発掘でもしておれば良いのだ。


まったく望みばかり高く、行動は全くしない芋虫のような連中。

 

そんな奴らなど、この闇の歴史と共に滅んでしまえばよい。

思いつつ、しかし敢えてこの件を受けたのは他でもない。俺様にも理由があったからだ。

 

影千家は茶の湯が含んでいた闇の部分、茶で人を殺す術を徹底的に仕込まれた流派だ。

それには表にも裏にも現存しない、クソ開祖が編み出した極意と呼ばれる技が含まれている。

 

利休が直弟子には伝えなかった茶の湯の奥義がそこにはある…と思われていた。
いわゆる主流と呼ばれる茶道の直弟子たちにな。しかも一方的にだ。


それ故影千家は本流よりありもしない恨みを買い、虐げられ、京を追われることになった。


影千家の隠れ里が遠州は伊豆に押し込められているのはその名残だ。

 

このような暗い過去を背負わされたが為に、頭目のようなネジの外れた老人が生み出された。
と考えると連中の妄言も少しは可哀想にと思える部分はあるのだが、


厄介な事に、


本流にも未だ 『利休の極意が影千家に伝えられている』 などと思う輩があるらしい。

 

 

まったく持ってくだらん話であろう?

 

だがそう思えどもこの俺様自身、既に何度か本流の刺客に狙われたことがある。
思い込みの激しい奴ほど言葉が通じないとはこの事だと、思い知らされた苦い経験だ。

 

だからこそ俺様は決断をした。


願いをかなえる宝玉のことはどうでも良い。


しかし探索の為に力を振るう事を許されたこの島の環境が気に入った。
この場所ならば存分に刺客どものお相手も出来るだろうと思ってな。

 

俺様が持つ影千家の業を全て吐き出し、誤った歴史認識にトドメを刺してやる。

 

これが俺様の最大の願いであり、この島に足を踏み入れた最大の理由なのだ。

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2007

0516

【ギュス様の書簡2日目】

(非常に達筆な草書体で記されている…)


これは声を大にして言わせてもらうことだが、

 

全ての元凶はあのクソ開祖、千利休にある。

 

歴史の教科書や大河ドラマじゃ、随分素晴らしい人物として評されているようだが、
あんなものは後世の弟子たちが勝手に褒めちぎったからに決まっているではないか。


だってそうであろう?

単なる茶をたてるの上手いだけの人間がどうして歴史の表舞台に顔を出せると言うのだ。
奴があれほどまでに歴史上の英雄どもに重宝された理由としては全く持って不十分だろうが。


世の歴史学者とやらも考えが甘いというものだ。
なぜ千利休が政治に深く関わる事が出来たのか、その点に目を向けられないのだからな。


卓越した政治センスと交渉術、それも確かにあろう。
奴が商人生まれの秀才でなければ、血を血で洗う下克上の世で成り上がるなど出来はしない。
それは良く分析したと褒めてやらんでもない部分だ。


だが、それだけではない。


千利休が英傑たちの側に居られたもう一つの理由。

 

茶の湯。


後世に『詫び茶』と名付けられた新しい形式の完成。
それは豪華さを排除し、武器の携帯すら許さなかった完璧な密室の構築であった。


何故、シンプルなのか。
何故、一対一を好むのか。


おそらく、

刀を振るえぬ身分が対等に武士と渡り合うにはこの方法しかなかったのだろうな。

 

自らの武器、茶の湯をもって邪魔者を排除する為にはな。

 


誰もが一度は聞いたことがあるだろう?

 

『一服盛られた』

 

と。

 

 

その語源が何処にあるのか、よほどの阿呆でなければ想像がついたはずだ。

奴が茶聖などと呼ばれるに相応しい人物かどうか疑問に思えてくるだろう。

 


ふん。にわかには信じられないだと?

 

まあ何も知らん可哀想な庶民の答えとしては当然だろうな。

 


では可哀想な貴様たちにも分かるように一つの事実をこれからお見せしていこうか。

 


そのせいで俺様のような『影千家』なるものが存在するということをな。

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プロフィール
HN:
一ノ瀬 真菜子
性別:
女性
職業:
助手兼マネージャー
趣味:
ふふ。一杯ですよ☆
自己紹介:

身長:170cmは確実に。
体重:永遠のヒミツです★
体型:胸元には自信アリ!

趣味:萌えたりキューンってなったり。
特技:一気に駄文を打てること?

好きな食品:
 オハヨーマンゴーヨーグルト。
苦手な食品:
 酢昆布。
好きなもの:
 キューンとするもの。
嫌いなもの:
 キューンとしないもの。

性格:見たままです!
口癖:無いと思いますけどー。

仕事:某有名コスメサロン勤務。
副業:茶坊主の行動監視。


坊主:千利仇 末永

あんまり相手にしない方がいいですよ。
すぐに怒り出す茶道の達人らしいです。
どうしてこの人が私の先生と知り合いなのか謎…
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