メイク００２：ヴィオラさん

ふ。更新も始まったようだな。

結果が発表されるまで少し時間があるようなので、
お目汚し程度だが私のメイクの写真でも広げておこうか。

多少の暇つぶしになれば幸いだ。


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ギュス様の”煌びやかなるメイクアップ”

　～被験者は語る～

カルテNo.2：ヴァイオレットフローライトさん（野犬）

えっと。

私たち野犬って、どうしても『凶暴』なイメージがありますよね。
あ、いいんですよ。無理に否定しなくても…。

少なくともこのメイクを受けるまでは私だって、その仲間でしたし。


でも、信じて貰えないかもしれないですけど…
生きていく為には仕方ない。って無理に割り切ってた部分、ありました。

巨大な昆虫がいっぱい居るような遺跡で、単なる野犬ってどうしても弱いんですよ。

おとなしくしてたらそれこそ食べられるしかないぞって。
だから対抗するには、自分が見くびられないように振る舞うしかなかった。


本心じゃそんなことしたくないのに、でも仕方ないって言い聞かせてたんです。


『ふ。君はどうして見せたくないはずの牙を剥くんだい？
　
　…もっと自然に、そう。本当の気持ちを見せてごらん』


これが私を変えるきっかけになった言葉でした。
まさか、同じ野犬でもない、単なる人間にそこまで見透かされるなんて思って無くて。


えっ…。って聞き返そうとした時にはもう、終わってました。


気が付いて鏡を見せられた時には目を疑いましたよ。自分には見えなくって。
でも…同時に安心しました。

もう、無理に怖い顔しなくても良いんだって。

そう思えたらもうコランダムさんの躾だって逆に楽しくなってきちゃって、
今ではもう自分がただの野犬じゃないってこと、すっごく自覚してます。

そんな感じです。ええ。

 

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彼女をメイクしたときは、直感ですぐに気付けたな。
噛み付く姿勢にも何か悲痛な叫びのようなものを感じていた。

今は我々の元を離れて遺跡で暮らしているだろうが、
思い出したその優しさで健気に生きていって欲しいと願っている。

では結果発表までの時間、のんびりと過ごして欲しい。
くれぐれも夜更かしはしないようにな。肌への影響が大きい。